Personal memory 1

再生、ハートを開く

19992月、わたしにとって大きな出来事が起きた。一生のうちで1回位しか起こらないかもしれないあること。啓示と言えるのかもしれない。

オーラソーマのコースを受けたことで、今までと違う自分の感覚に気づき始めていた。瞑想なんてしたこともなかったくせに、毎日コースの前に色の瞑想をして次々とヴィジョンを受け取ったり、不思議な夢もたくさん見るようになっていた。世紀末だから余計だったかもしれない。

くどいようだけど本当にあと数カ月で死ぬかもしれないと思っていた。だから、どんなことが起こったとしても受け入れてもいいと感じていた。今までの自分の価値観がぶっ飛んだとしても、何の問題がある?と思っていた(笑)

「インタッチ・ウイズ・オーラソーマ」というコースがあることを知った。通常のコースとは違ってオーラソーマを感じるための3日間の泊まりのコースでした。どんなものか詳しく知りたかったので、説明会に参加しました。

部屋に入った瞬間から、講師のコマラがわたしのことをジロジロ見ていました。「なんで?」と不思議でしたが、美しいティーチャーに見つめられて内心ドキドキしました。1本のボトルを選んで、自分の一番置きたい場所にボトルを置き、エネルギーを感じるか試すように言われました。

B95わたしは、B95大天使ガブリエルのボトルを選び、お腹のあたりに持ち、くすぐったいような心地いいエネルギーを感じました。なんだか楽しくて自然に笑みがこぼれてきました。うまく説明できないけど何かを感じたのです。

そして説明会が終わり、なんとなく気になってコマラの所に行きました。すると彼女は言ったのです。「あなたは魂が美しい」と。

びっくりしました! まさか、そんな言葉を受け取るとは思いませんでした。しかし側にいた武藤先生もそれを裏付けることを言われたのです。「コマラが真弓さんのことをしきりに聞くの。彼女は一体何者なんだって」

天地がひっくり返る位の衝撃をうけました。物凄く嬉しい気持ちと恐ろしい気持ち、相反する感情で混乱していました。そして、それを理解する為にコースに参加することを決めました。こうなったら進むしかないと。

コースは素晴らしかった。神秘的で美しかった。他の参加者は、ほとんどがサニヤシンという瞑想を深めている人達でした。最初はすごくびびっていた。なんだか場違いな所にいると感じていた。宗教とか洗脳とかネガティブな事が思い浮かんだり、自分は大丈夫なんだろうか?と不安でした。

でも、オーラソーマのボトルがそこにあり、同じ仲間なんだと思うようにしていた。一生懸命がんばって判断しないように努力していたのかもしれない(笑)

そして自分の感覚を信頼し開いていくうちに益々色々な感覚を感じることができた。言葉を超えた学びがあった。もう、どうなってもいいと思った。すると自分がずっと抱えてきた古い価値観や思い込みを手放し始めた。

熟練した人達と共にする瞑想は物凄くパワフルだった。なんだかしらないけど毎日泣きっぱなしだった。感情が開いていった。たぶん、閉じていたというよりも、 開くとか閉じるとか全然わからなかったハートのチャクラの存在に、やっと気づかされたように思う。

まるで生まれたての赤ちゃんみたいでした。あんなに苦手だと思っていた他の人達の優しさに触れ、ただ愛されている感覚だけだった。自分が心を開いたから、彼等もわたしを受け入れてくれたのだと思う。

もっと正確に言うと彼等はずっと変わらなかったけど、わたしが変わったから違う目で見ることができたり自由に偏見なく接することができたのだと。

わたしは、このコースに参加する以前は、やっぱりレッテルを貼っていたと思う。自分に対しても周りに対しても。ひとりひとりをちゃんと見る前に、その人の立場や状況によって片寄った見方をしていたのです。

自分自身を守るのに必死だった。こうありたい自分の殻が強かった。いい人でいようとか、誤解されたくないと思い本当の自分を出せていなかった。

もしかしたら、ある宗教の洗脳のパターンかもしれないけど、ある種の自己の破壊は必要なのかもしれない。新しい価値観を入れるのは古いモノを手放し、まっさらな状態の方が受け入れ易いから(笑) でも、やっぱりどこかで自分でも同意しているのだと思う。

そして再びコマラから伝えられた言葉。「あなたはエネルギーを感じる能力がある。日本人ではとても珍しい。だから、あなたが本気でエネルギーワークをやり始めたら、それは多くの人にとっていいことです。きっと多くの人があなたと一緒に仕事(ワーク)をしたがるでしょう」

その当時のわたしは、エネルギーワークってなに?というレベルだったのでボーっとしながら聞いていました。その後、色々調べたり「エネルギーワーク」と呼ばれるものに参加したけど、よくわかりませんでした。今では、わたしが行っているセラピー全般が、実はそうだったのかも?と思っています。

このすぐ後にチャネラーのMさんと会いました。開口一番わたしの顔を見ただけで「あら、大谷さん。過去世で一番尊敬していた司祭様に会ったでしょ?」と言われびっくりしました。と、いうことはコマラは・・・と思いました。

きっとなにか巡り合わせで彼女はわたしにメッセージを伝えてくれたのかもしれません。なんだか一気に謎が解けたように思いました。だから、初めて会った時から、彼女にはわたしがわかったのです。現実の彼女が意識するとかしないとかに関わらず、縁だったのかもと理解しています。

この時の体験から、やっぱり人との出会いは偶然でないことを益々確信するようになりました。何かを思い出す鍵、誰かの言葉で開くのかもしれません。ふとしたことで人生が変わるようなこともあるのです。

しかし、鍵を受け取ったとしても、扉が開いたとしても、やっぱり戻ってしまうこともある(笑) 次章では、それについて書いていきます。

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